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Why Jellyfish Collagen?

クラゲコラーゲンについて

 私たちの生命を遡ると単細胞生物と呼ばれる生物からスタートします。やがてコラーゲンを産生する生物が出現し、産生したコラーゲンを利用して細胞と細胞がくっついて多細胞生物が誕生します。複数の細胞がくっついたことで細胞間のネットワークが発達して様々な構造や機能を獲得して知能を持つ多細胞生物にも進化を遂げていきました。太古の地球でコラーゲンを利用した多細胞生物が誕生したことは、私たち、人類の誕生にとっても重要なファクターの1つです。

 多細胞生物が誕生したのは今から5.6億年くらい前のことですが、この時に誕生した生物がクラゲやイソギンチャク、海綿、節足動物などとです。クラゲは誕生してから大きな進化はしていないと言われており、クラゲには生物がはじめて利用したタイプのコラーゲンがそのまま残されている可能性が高く、クラゲコラーゲンは海外では「Primitive Collagen(原始のコラーゲン)」や「0(ゼロ)型コラーゲン」と呼ばれたりもしています。

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​多細胞生物の誕生とコラーゲン

クラゲコラーゲンの保水力

 私たちの人間は体重の60%が水分ですが、クラゲは自重の95%が水分ですので、人間よりも約1.6倍も大量の水分を保持している生物です。生体中の保湿物質の代表として挙げられるのがコラーゲンですが、それぞれの体内のコラーゲン量を比較してみると、その量はあまり変わりません。つまりクラゲコラーゲンは哺乳類のコラーゲンよりもなんらかの理由で約1.6倍の保水力があると考えられます。

​ヒトとクラゲの水分とコラーゲンの量
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親水性アミノ酸が多い

 コラーゲンはタンパク質の一種ですがタンパク質はアミノ酸の集合体です。アミノ酸には水を含みやすいアミノ酸(親水性アミノ酸と呼ぶ)と水を含みづらいアミノ酸(疎水性アミノ酸)が存在します。そのためコラーゲンの保水性は親水性アミノ酸の量が関係している可能性があります。そこでコラーゲン中の親水性アミノ酸の量を比較してみました。ウシと人間の遺伝子の相同性は非常に高く、コラーゲンのアミノ酸組成もあまり変わらないため、人間の代わりにウシのコラーゲンの親水性アミノ酸の値で比べてみました。その結果、クラゲコラーゲンの方がウシよりも親水性アミノ酸の比率が高いことがわかり、その差は約1.4倍であり、先ほどの水分量差の約1.6倍と比較的近い値となりました。つまりクラゲコラーゲンは哺乳類のコラーゲンよりも親水性アミノ酸の比率が高いため、より多くの水分を保持しているということができそうです。

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クラゲとウシのコラーゲン中の親水性アミノ酸の比率
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